皇學館大学 社会福祉学部

研究紀要 電子ブック

 

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学部関係出版物案内

『社会福祉学部開設 十周年記念事業報告書 
日本とアジアの社会福祉のゆくえ』

 平成20年4月に十周年を迎えた社会福祉学部では、神明宮御鎮座十年祭、記念出版、卒業生交流事業、記念講演会など一年間にわたり各種事業が行われた。それらのなかで、社会福祉学会・地域福祉文化研究所との連携で実施された学術公開事業が、「国際学術シンポジウム」と「地域連携シンポジウム」で、その内容と諸事業の概要をまとめた報告書が刊行された。総174頁。 カラー写真が随所に挿入され、読みやすい工夫がなされている。

本学主催として初めての国際学術シンポジウムは「日本とアジアの社会福祉のゆくえ」を統一テーマとし、日本・ベルギー・英国・中国のゲストスピーカーと本学部関係者が、アジアを機軸に欧米との比較の観点から福祉の諸問題を論じている。新川敏光京都大学大学院教授による「日本型福祉レジームの遠近法」とJ.ファン・ランゲンドンク・ルーヴェン大学名誉教授による「社会保障の将来」と題する二本の基調講演、高島昌二本学名誉教授「スウェーデン型福祉国家の現状と課題」、高橋流里子日本社会事業大学教授「カナダの家族介護者支援の現状」、山路克文本学部教授「わが国の医療制度改革と新たな医療福祉問題」、王偉中国社会科学院日本研究所社会文化研究室室長「中国の高齢者扶養に見る伝統文化の継承と断絶」、クリス・ダーキン・ノーサンプトン大学都市問題研究所副所長「英国における福祉状況の変遷と現況」など5本の研究論文や発表原稿の全文・抄録、ディスカッション内容を収めている。

中国社会科学院と社会福祉学部との間では、日本学術振興会の助成による二国間交流共同研究が推進されておりその成果の一端が披瀝され、英国のノーサンプトン大学とは語学留学の協定が結ばれており、そうした繋がりが活かされたものである。

シンポジウムの発題内容は、福祉国家論、社会保障制度の今後といったマクロの視点と、介護・医療・高齢者扶養・児童保護についての個別分野に焦点を当てた諸論が展開されており、いずれも研究内容の高さを示すとともに、刺激的で多様な話題の提示により、読者の関心を大いに惹くであろうし、現在の研究動向をうかがう上で参考となる。

地域連携シンポジウムは「地域創造の未来図― 大学とコミュニティとの協働を通じて―」をテーマとして、「まちづくり」と地域福祉推進の一体型を特色とする〈名張式〉福祉活動の実践報告4例を中心としたパネルディスカッションの内容が収められている。地域に密着した実例だけに、活き活きとした発言が登場し、地域住民、行政、企業、社会福祉協議会、大学の協働のあり方や連携への期待などが議論されている。今後の本学の地域貢献・参画を進める上で必読の内容といえよう。

社会福祉学部長 櫻井治男

 

福祉のタネ

身近な福祉の問題などを紹介し、その意義についてやさしく解説を加えた「福祉のたね」(B6版60頁)を刊行いたしました。

社会福祉士

「社会福祉士」って、どんな仕事をしているのでしょう。介護福祉士や保育士のように、こどもたちやお年寄りと直接接して、遊んだり、食事の介助やトイレの介助をしているわけではありませんから、何をする人かわかりにくいですね。

 でも、ちょっと待ってください。じつは社会福祉士さんは様々なところで活躍しているんですよ。たとえば手助けがいるお年寄りの様々な相談に乗ったり、小さい子どもの子育て相談や、最近では小学校や中学校にスクールソーシャルワーカーと呼ばれる新しい仕事の注目されるようになってきました。もちろん身体の不自由な方の相談にも乗っています。

そんな様々な相談に乗る仕事を専門に引き受けているのが社会福祉士さんの仕事ですよ。でもね、いろいろな相談に乗るということは、決して簡単なことではありません。一生懸命勉強して専門的な知識や技能を身につけることが大切です。でももっと大事なことは、「相談して良かった」と言ってもらえるような「優しい心」を持ち続けることかな。

紹介者:山路

 

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